不動産所得から控除できる青色申告特別控除額

事業所得・不動産所得の場合分けの表の作成

不動産所得から控除できる青色申告特別控除額について場合分けの表を作成すると次のようになります。

事業所得複式簿記
貸借対照表
不動産所得複式簿記
貸借対照表
不動産所得から
控除できる
青色申告特別控除額
あり行う事業的規模行う65万円
あり行う事業的規模行わない65万円
あり行う事業的規模でない行う65万円
あり行う事業的規模でない行わない65万円
あり行わない事業的規模行う65万円
あり行わない事業的規模行わない10万円
あり行わない事業的規模でない行う10万円
あり行わない事業的規模でない行わない10万円
なし事業的規模行う65万円
なし事業的規模行わない10万円
なし事業的規模でない行う10万円
なし事業的規模でない行わない10万円

 

→ 場合分けのExcelの表 

事業所得があって、事業所得の貸借対照表を作成していれば、不動産所得がどのような態様であっても、不動産所得から65万円の青色申告特別控除額を控除することができます。

事業所得があっても事業所得の貸借対照表を作成していないか、事業所得がない場合は、不動産所得が事業的規模であって不動産所得の貸借対照表を作成していれば、不動産所得から65万円の青色申告特別控除額を控除することができます。

不動産所得と事業所得の両方がある場合のポイントと法的根拠

不動産所得の他に事業所得があり、事業所得が65万円の青色申告特別控除を受けるための要件を満たしている場合には、不動産所得が事業的規模でない場合でも、

・不動産所得から65万円の青色申告特別控除額を控除できる

・不動産所得について貸借対照表を作成していなくても不動産所得から65万円の青色申告特別控除額を控除できる

・事業所得に損失が生じている場合であっても、不動産所得から65万円の青色申告特別控除額を控除できる

ということになります。

法的根拠は租税特別措置法第25条の2第3項~第5項ですが、その内容は、

3 青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている個人で不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営むもの(所得税法第67条の規定の適用を受ける者を除く。)が、同法第148条第1項の規定により、当該事業につき帳簿書類を備え付けてこれにその承認を受けている年分の不動産所得の金額又は事業所得の金額に係る取引を記録している場合(これらの所得の金額に係る一切の取引の内容を詳細に記録している場合として財務省令で定める場合に限る。)には、その年分の不動産所得の金額又は事業所得の金額は、同法第26条第2項又は第27条第2項の規定により計算した不動産所得の金額又は事業所得の金額から次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を控除した金額とする。

一 65万円
二 所得税法第26条第2項又は第27条第2項の規定により計算した不動産所得の金額又は事業所得の金額の合計額

4 前項の規定により控除すべき金額は、不動産所得の金額又は事業所得の金額から順次控除する。

5 第3項の規定は、確定申告書に同項の規定の適用を受けようとする旨及び同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに同項に規定する帳簿書類に基づき財務省令で定めるところにより作成された貸借対照表、損益計算書その他不動産所得の金額又は事業所得の金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り、適用する。

となっています。

不動産所得を生ずべき事業又は事業所得を生ずべき事業のどちらかがあり、その事業について65万円の青色申告特別控除を受けるための要件を満たしていいれば、不動産所得から65万円を控除することができることになっていますので、不動産所得が事業的規模でなくてもよいことになりますし、不動産所得について貸借対照表が作成されていなくてもよいことになります。

また、事業所得に損失が生じている場合についても特に何も書かれていないので、そのような場合でも不動産所得から65万円を控除することができることになります。

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