住民税をExcelで試算 ふるさと納税 iDeCo

シミュレーション
名古屋市 住民税の課税のあらまし

作成の動機

ふるさと納税の仕組みを理解するために、住民税の計算方法を調べる必要があったためです。

所得税については円単位まで計算できます。税務ソフトを利用することもできますし、計算方法についての情報も豊富にありますのでExcelを使って計算することもできます。

住民税については、所得税の確定申告書に書かれている情報を元に計算されていることは知っていますが、賦課課税方式であるためその計算方法の細かい点がわかりませんでした。

そこで市町村のホームページの記載内容などを参照して、住民税の試算を行うExcelのワークシートを作成しました。

設定

個人事業者が配偶者に専従者給与を支払う場合という設定で作成しています。

所得税・住民税の保険料控除額の計算(生命保険料控除・地震保険料控除)

使用するワークシート(以下「(WS)」と表記)

jigyousha_hoken 又は senjusha_hoken

個人事業者と専従者でそれぞれ生命保険料控除・地震保険料控除の額を計算します。

社会保険料控除については、支払った保険料がそのまま控除額になります。

B列(生命保険料控除についてはB列とJ列)に保険の契約の区分を、K列に保険料を入力します。S列に所得税の、V列に住民税の保険料控除額が表示されます。

住民税の計算

(WS) jigyousha 又は(WS) senjusha を使用

市町村を選択する

最初に、(WS) jigyousha のセル(以下、「(Cell)」と表記)C19で市町村を選択してください。

次に、マクロ「zeiritsu_tenki」を実行してください。

均等割の額、所得割の税率等が転記されます。(市町村によって異なっています。)

今のところ、名古屋市・一宮市・多治見市・尾張旭市が選択できるようになっています。

(WS) senjusha については (WS) jigyousha と同じ設定になりますのでこのマクロを実行する必要はありません。

計算に必要な金額を入力する 事業者のワークシート

所得金額

(WS) jigyousha (Cell) I1 専従者給与控除前の所得金額

所得税の所得控除

(WS) jigyousha (Cell) N3 医療費の金額

(WS) jigyousha (Cell) N5 小規模企業共済等の掛金の金額

(WS) jigyousha (Cell) L9 寡婦・寡夫控除の額

(WS) jigyousha (Cell) L10 勤労学生・障害者控除の額

(WS) jigyousha (Cell) L11 配偶者(特別)控除の額

(WS) jigyousha (Cell) L12 扶養控除の額

住民税の所得控除

(WS) jigyousha (Cell) L24 寡婦・寡夫控除の額(住民税)

(WS) jigyousha (Cell) L25 勤労学生・障害者控除の額(住民税)

(WS) jigyousha (Cell) L26 配偶者(特別)控除の額(住民税)

(WS) jigyousha (Cell) L27 扶養控除の額(住民税)

住民税の非課税限度額の計算

(WS) jigyousha (Cell) L38 控除対象配偶者の数

(WS) jigyousha (Cell) L39 年少扶養親族を含む扶養親族の数

寄附金の額

(WS) jigyousha (Cell) L43 寄附金の額

税額が表示されます

これらの金額の入力がされると、

(WS) jigyousha (Cell) G15 納付する所得税額

(WS) jigyousha (Cell) G32 納付する住民税額

が表示されます。

計算に必要な金額を入力する 専従者のワークシート

所得金額

(WS) senjusha (Cell) I(アイ)1 給与の総額

※(WS) hikaku (Cell) B2 に入力された金額を参照していますので、そちらに入力して下さい。

所得税の所得控除・住民税の所得控除・住民税の非課税限度額の計算・寄附金の額・税額の表示

(WS) jigyousha と同じです。(WS) jigyousha を (WS) senjusha に読み替えてください。

専従者給与を支払うことによる世帯の税額の変化の試算

(WS) hiikaku を使用

作成の目的

専従者給与の額は、事業者本人の所得税額と住民税額、専従者の所得税額と住民税額のすべての合計額が最小になるように設定するのが税負担を少なくする上では合理的だと思われますので、その設定の参考とするために作成しました。

使用方法

B5:I19 の範囲でExcelのデータテーブルを作成しています。

A列に専従者給与の月額を入力すると、B列で年額が計算されます。専従者給与の年額が変化することに伴い、

  • 専従者の所得金額・所得税額・住民税額
  • 事業者本人の所得金額・所得税額・住民税額

がどのように変化していくのかがわかります。

I列に税額の合計額が表示されているので、この金額が最小になるように専従者給与の額を設定すれば世帯での税負担が最も軽くなることになります。

ふるさと納税の効果の試算

(WS) jigyousha 又は(WS) senjusha を使用

寄附金の限度額の計算

(Cell) L41 及び (Cell) L42 において寄附金の限度額を計算しています。いずれか小さい方が寄附金の限度額です。

寄附金の限度額とは、ふるさと納税の制度により自己負担額が2,000円程度に収まるような寄附金の金額のことです。

ふるさと納税の効果の試算

ふるさと納税を行うことによる減税額と自己負担額との関係を計算し、グラフに表示します。

Q3:X16 の範囲でExcelのデータテーブルを作成しています。

マクロ jigyosha_kifukin(又は senjusha_kifukin)を実行すると、

(Cell) L43 の寄附金の額に\0が代入され、

  • 寄附金がなかった場合の所得税額
  • 寄附金がなかった場合の住民税額

が計算され表中に転記されます。

以下のように、寄附金の限度額が 11,447円と計算されているような場合、(Cell)R3に8,000円と入力してみます。

するとR列からX列にかけて、3行目に寄附金の額が1,000円ずつ増加して入力されます。

寄附金の額が 11,000円の場合を見てみると、

11,000円の寄附を行った場合は、所得税が459円・住民税が8,500円・合わせて8,959円税金が少なくなっています。

寄附金の額 + 税額 は 66,163円で、寄附を行わなかった場合の税額 64,122円よりも 2,041円多くなっています。つまり、自己負担額が約 2,000円となっているわけです。

寄附金の額が 11,000円よりも多くなると、自己負担額が 2,000円を超えていってしまう様子がわかると思います。

また、表の下のグラフを見ると、

左側のグラフが寄附金の額です。

右側のグラフが、色分けされているものの上から順番に、

  • 寄附金があった場合の支出額と寄附金がなかった場合の支出額との差額
  • 住民税の寄附金税額控除の特例部分(ふるさと納税)による税額の減少額
  • 住民税の寄附金税額控除の基礎部分による税額の減少額
  • 所得税の寄付金控除による税額の減少額

です。

左側の寄附金の支出に対して、右側の税額の減少によって「税金が戻ってくる」ことになりますので、これらの差額が寄付を行ったことによる自己負担額となります。

この自己負担額が2,000円程度になるように寄附を行おうというのが寄附金の限度額の考え方です。

※厳密には、寄附を行ったことによる住民税額の減少額(8,500円)と住民税の寄附金税額控除の合計額(900円+7,700円+0円=8,600円)とが一致しませんので、左側のグラフの高さと右側のグラフの高さが一致しないことになりますが、金額の差が小さいためわかりやすさを優先しました。

ワンストップ特例

(Cell) F1 で「確定申告」「ワンストップ特例」を選択することができます。

「ワンストップ特例」を選択することで、税額の減少額がどのように変化するのかがわかります。

以下は、(WS) senjusha で「確定申告」と「ワンストップ特例」を切り替えてみた場合の例です。

(確定申告の場合)

      

(ワンストップ特例の場合)

      

所得税の寄付金控除による税額の減少額が0になり、住民税の寄附金税額控除(ワンストップ特例)に置き換わっていることがわかると思います。

iDeCoの効果の試算

(WS) jigyousha 又は(WS) senjusha を使用

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」に加入することによってどれだけの所得税・住民税の節税が見込めるのかを計算できます。

Q45:X58 の範囲でExcelのデータテーブルを作成しています。

マクロ jigyosha_ideco(又は senjusha_ideco)を実行すると、

(Cell) N5 の小規模企業共済等掛金の額に\0が代入され、

  • iDeCoがなかった場合の所得税額
  • iDeCoがなかった場合の住民税額

が計算され表中に転記されます。

57行目にiDeCoの月額を入力すると、58行目で年額が計算されます。iDeCoの年額が変化することに伴い、

  • 48行目 所得税がどれだけ少なくなるか
  • 51行目 住民税がどれだけ少なくなるか
  • 54行目 所得税と住民税を合わせてどれだけ納税額が少なくなるか

が計算されます。

Excelのファイル(xlsmファイル)のダウンロード

こちらです。 → resident-tax-trial-calculation.xlsm

注意点

自分自身の分も含めて3件ほどの住民税の課税明細書をこのExcelのファイルを使って確認してみましたが、その範囲では問題はありませんでした。しかしすべての場合について検証ができているわけではありませんのでどこかに誤りがある恐れがあります。

もしも誤りがありましたら お問い合わせフォーム よりご連絡ください。

また、マクロの中に「sheet_copy」という名前のModuleがありますが、これはメンテナンス用です。

(WS) jigyosha で込み入った修正を行ったときに、それを(WS) senjushaでもう一度行うことができないため、

  • (WS) senjusha をいったん削除
  • (WS) jigyosha をコピーしてワークシート名を senjusha に変更
  • (WS) senjusha の一部を必要に応じて修正

ということをやっています。

お願い

期待した結果が得られない場合は お問い合わせフォーム よりお問い合わせ下さい。

改善に取り組みたいと思います。

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